かみ コズミックワンダーと工藝ぱんくす舎

古(いにしえ)の儀式の跡の夢残し
岩と見紛(みまご)ふ紙の衣(ころも)よ

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まるで岩のようにも見える紙の衣、「お水え」は古(いにしえ)の儀式のよう。残されたしつらいの跡は遠い過去かそれとも未来か。永遠の夢を見ているようだった。

かみ コズミックワンダーと工藝ぱんくす舎

本展は、我々の生活で最も身近な工芸である「かみ」がテーマです。そのなかでも天然の素材を使い手作業で作られる手すき和紙の可能性を探ります。紙の魅力を引き出すものとして、コズミックワンダーと工藝ぱんくす舎は、すべての生命の源であり和紙作りにかかせない「水」にフォーカスし、「水会(みずかい)」や「お水え」を創案しました。それらは、お茶会に着想を得た湧水をふるまうセレモニーで、自然への畏敬の念から立ち現れたパフォーマンスです。展覧会タイトルの「かみ」には、原始的な響き、太古の神への思いも重ねられています。

■コズミックワンダー(COSMIC WONDER)
1997年、現代美術作家 前田征紀を主宰に設立。東京・南青山に「Center for COSMIC WONDER」を開設、活動と発表の拠点とする。「精神に作用する波動」としての衣服、美術作品、書籍の発行など多岐にわたる表現領域により、 国際的な活動を展開する。2016年より京都・美山の重要伝統的建造物群保存地区にて、手仕事の工藝を組み合わせた作品を制作。2015年の発表作に、手漉き和紙 による紙衣を題材とした「かみのひかりのあわ」水会のパフォーマンス。2016年の発表作に、島根県立石見美術館にて特別展「お水え いわみのかみとみず」、パフォーマンス「お水え」がある。本年11月に同館にて特別展「COSMIC WONDER 充溢する光」と題した展覧会を開催する。2018年春に前田征紀として タカ・イシイギャラリーにて個展を開催予定。

■工藝ぱんくす舎
前田征紀と石井すみ子(gallery白田主宰/工藝デザイナー)の精神の空間を創造する美術ユニット。
作品に、2015年「かみのひかりのあわ 水会」2016年「お水え いわみのかみとみず」。

銀座 資生堂ギャラリー
2017/8/29(火)~10/22(日)
平日11:00-19:00 日・祝 -18:00
月曜休館

我知るや連句の世界おもしろき

我知るや連句の世界おもしろき
付けて転じる空想の旅

いつかやってみたかったものの一つに俳句があって、しばらくはTVで「NHK俳句」とか「プレバト!!」とかを見ていいなぁやってみたいなぁと思っていた。(高校生の時の夢の一つが作詞家で、1番と2番の歌詞の字数が合わせられず早々に断念した)亡くなった父が日比谷公園の中の松本楼で俳句の同人誌か何かの編集を頼まれて毎月そこで打ち合わせをしていたという話を思い出し、日に日にその思いは強くなっていた。とりあえず季語辞典だと、夏井いつき先生の本、2017年版 夏井いつきの365日季語手帖を誕生日プレゼントに夫に買ってもらったことをFacebookに投稿したら、私のTMの先生がやはり俳句とかやってみたかったということでシンクロ。これは始めるチャンスかも!?一緒にやってくださるというので、大人のブカツ、趣味の部活動★俳句部を作った。初心者(私のこと)で拙いながらもお仲間の皆さんのおかげで、楽しく俳句作りをはじめることができた。

俳句部でコメントに句を付けて返してくださる方がいて、かっこいい!あんな風に粋に句で返答できたらいいなと気になっていた。どうやら連句とかいうのがあるらしい。ネットで検索してみても歌仙とか百韻とか難しそうな言葉が出てきてよくわからない。図書館でおしゃべり連句講座という本を見つけて早速借りてきた。

連句って古典的で難しいのかと思いきや、読んでみたらとてもおもしろい。時事句があったり、恋の句があったり、無季の句があったり、花の座月の座があったり。何よりお茶やお菓子を食べながら(時にはお酒を飲みながら)、おしゃべりしながら、連衆と呼ばれる仲間と一緒に作るものだというところに魅力を感じた。俳句は一句の中に格調高く美を凝縮しなければいけないが、現代の連句はなんだか気楽でおもしろおかしい。俳諧(連句)の俳はものまねをして笑わせる芸、諧は諧謔の諧で冗談を言うことから来ているという。お笑い好きとしては一気に親しみを感じる。

ということで今の心境が最初の句。付け句の練習をしながら、とりあえずお正月には歳旦三つ物という三句を作ってみたいと思っている。夢はいつか親しい仲間と集まって持ち寄りごはんやお菓子を食べたり(そっちがメインだったりして)おしゃべりしながら連句を巻いてみたい!出来上がった作品だけでなく、それを作っている時間も含めてひとつのイベント、お楽しみだなと。温泉に一泊して連句会なんかも楽しそう!

2017年9/24の朝日新聞の記事に連句の紹介が。
この発想なかった…言葉のリレー「連句」「恋」縛りも
(無料登録すると全文読めます)

日本連句協会のページからも記事が読めます。

横浜トリエンナーレ2017

2001年からはじまって今年で6回目となる横浜トリエンナーレ2017 は「島と星座とガラパゴス」と題して、「接続と孤立」をテーマに様々なアート作品が展示されている。メイン会場は横浜美術館と赤レンガ倉庫で1日中アートを堪能できる。会期中は会場を行き来できる無料バスが通っている。

見ていて感じたのは、今、政治や経済など直接的な方法で世界や社会を何とかするのが難しくなっていて、行き詰っている中、かといって昔のように、宗教というのも今の時代ちょっとうーん?という感じがある中、第三の解としてアートの存在が急浮上してきたのではないかなということ。そして今までよりもっと身近にアートが存在していくのかなと思った。

今まで科学やお金(貨幣経済)が信奉されてきて、一番生活にとって役に立たないとされてきた、なくても困らないものだった「アート」がこれからは一番なくてはならないものになっていったりして、なぁんてね、と思います。心を支えたり癒したり、政治や社会を批判したりする力、影響力を持つのではないかと。

 

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横浜トリエンナーレ2017
会場:横浜美術館、横浜赤レンガ倉庫1号館、他
期間:2017/8/4~11/5
チケット:当日一般¥1800

「月と蛹」沖潤子展

資生堂ギャラリーで開催された第11回資生堂アートエッグ「月と蛹」沖潤子展を見てきました。

沖潤子は、個人的な、あるいは何らかの物語が垣間見える古布に、自己流で始めた繊細な刺繍を施します。布が経てきた時間とその記憶に沖の針目が重ね合わされることで、偶然性をも含んだオブジェが立ち現れます。布は皮膚であり、針を刺すのは記憶を留めるためという沖の創作行為は、まるで古布に新たな生を与えているように感じられます。本展では、蛹(さなぎ)をイメージとして重ね合わせた刺繍作品を中心に据え、針を題材とした作品、および映像作品も展開する予定です。人間が持つ創作活動への根源的な欲求と転生といった主題を取り上げることで、既存の刺繍や工芸といったジャンルに捉われない独自の表現を探求します。

第11回 shiseido art egg 審査結果

月と蛹という言葉がぴったりとはまり、ひんやりとした空気感の中、刺繍という概念を覆す刺繍作品に圧倒されました。古い布(襦袢や帯、東北の野良着、暖簾など)に緻密に針を重ね、立体的に浮かび上がる。映像作品は蝉の声の中、月のような円形に徐々に増殖していくかのような糸の針目が。顕微鏡で覗いているかのような感覚もしました。

私の頭の中のBGMは戸川純のカノンの調べにのった蛹化の女が静かに流れてました。
「月光の白き林で、私は虫の女」私もパンク世代なだけに(笑)
PUNKには衝撃を受けました。

沖潤子さんがちょうど会場にいらしたので、少しお話もさせていただきました。感激です!
この展覧会は写真撮影OKで、SNSで#タグつけて投稿してくださいとのこと。いいですね!こういうの。

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冷えとり靴下と「繕う」

最近、「繕う」ということが美しさと繋がっていると思うことがある。

以前に、NHKの朝ドラの「あさが来た」で、お姉さん役の宮崎あおいさんやその夫役の柄本佑さんが着ていた野良着が、きれいに見えてしかたなかった。藍色の絣の木綿をつぎはぎにした野良着はアートなワークウェアになっている。ただの修繕ではないそこに美しさがある。わたしの大好きな柄のSOU・SOUの「間がさね」のようにも見えてうれしい発見だった。

陶器の割れた欠片を漆で接着して金で装飾する金継ぎなどもそう。割れる前よりももっと美を追求するような。
沖潤子さんのPUNKにもそんな繕うイメージの強さ美しさがあると思う。

わたしは2009年から冷えとりをしている。冷えとりの方法の一つとして、絹、綿(ウール)、絹、綿(ウール)と靴下を最低4枚以上を重ね履きする。しばらくすると靴下が破れてくる。足の相当する内臓の箇所が関係しているらしく、わたしは、かかとと小指がまず破れてきた。子宮や腎臓が関係しているらしい。ほかにも親指だったり、足の甲だったり。

今はもうしていないけれど、2010年ごろには買っても買っても破れてしまって、苦肉の策でつぎをあてようかと試してみたときの写真がこれ。

今見返してみると結構かわいいな、と思った。

その時のツイッターにはこんなことが書かれていた。

2010年12月21日
絹のソックスが破れた時の対処法。絹のレース糸でカギ針のモチーフ編みを作り、それを穴にあててかがって補修してみました。
2010年12月21日
履いてみた時の感じは、ちょっとキシキシする。雪模様みたいでかわいいから気に入ってます。とりあえず新しいのが買えるまでコレで我慢。。

その時は、苦労して継ぎを当ててもまたすぐに破れてしまうので、あまり効果はなく、すぐにやめてしまった。

改めて継ぎをあてる、繕う、に創作や美の原点を見出してしまう自分がいる。

 

お目汚し失礼します ↓

 

 

 

こんなにびりびりの冷えとり靴下

アトリエを作る-武相荘の春展

以前に行きたいと思っているがまだ行けていないと書いていた武相荘の春展へ3月の初めに行ってきた。

松屋の展示でとても気になって心惹かれていた白洲正子さんの仕事場の文机を、実際の鶴川の家の中で見ることができて感慨深い。薄く開けた窓から裏の山の崖に草が生えているのなどが見えて、執筆の合間にふと顔を上げて一息ついたのかなぁとか想像してみる。本に囲まれた部屋の奥にさらに半間のスペースがあってそこに文机が置いてあって、その狭さがコックピットの中のパイロットのようなそんな雰囲気もあって、私もこんなアトリエが欲しいと憧れている。

今は仕事部屋にも私の机はなく、かといってリビングのこたつでは家族が食事したり、テレビを見たりしていて、広げても作業が中断される。ねこたちもいるので、ちょいちょいいたずらされてしまうだろう。たかが場なのだが、専用の場があるのとないのでは全然違う。日常と切り替えられないのだ。

そんな白洲正子さんの書斎のイメージをもとに、そういえば納戸に結婚祝いにもらった北海道家具の大きな机があったと思い出した。早速ほこりをかぶっていた大きな机を和室に出して、気分は「自分のアトリエ」を作る。実家から持ってきた古いボディも置いてある。ノートパソコンやiPad proも置いて、こまごまとした裁縫道具なども広げられて、そこに座れば作業が始められる。途中で「お昼ごはんまだぁ?」とか言われても、広げたままごはん作りに動けるし、食事した後、再びすぐ始められる。夜はそのまま布団をひいて寝る。

すごくいい!場とか環境ってすごく大事だなと思った。なかなか動かなかった重い腰もやっと上がって物作りへと動き出した。

鶴川日記も読了。

沖潤子 PUNK

刺繍というイメージを覆した沖潤子さんの初の作品集「PUNK」を見た。もっと自由でいいんだ、ともやもやが晴れていくような感じ。十字のモチーフに祈りとか、土から湧き上がる芽のイメージとか、心の奥から湧き上がるものを感じて、ただ見入る。

つぎはぎ、つぎをあてる、繕う、大切な思い。
白に、赤に、インディゴに、ぐるぐると渦巻く刺繍、重ねるピンクやイエロー。
土のようなベージュに草のような緑や黄色。

最後に載っている作品ごとに3~4行の詩のような文章も心に響く。

沖潤子さんのサイトhttps://www.junkooki.com/の中にあるDIARYに石の授業を偶然見つけて、なんだか懐かしくなる。私も小池先生から石の授業を受けた。石にぴっちりとシーチングをかぶせて、立体をとらえて、展開してパターンをとる。まわりにもっとすごい才能を目の当たりにして、比べたり、落ち込んだり、自分ももっと表現したいと、そんなことを繰り返し、ざわざわしていた若い頃の自分を思い出す。

子供も成人し子育てが終わって、また何か自分が手仕事をしたい、表現したいという思いがむくむくとわいてきているのを感じた。

PUNK

世界中から注文が殺到する刺繍アーティスト・沖潤子の初作品集『PUNK』

ネコと暮らして考えた ネコと暮らす人たちの話し 沖潤子 刺繍アーティスト

ジョージア・オキーフの家

アメリカのニューメキシコ州、サンタフェにあるジョージア・オキーフのゴーストランチとアビキューのふたつの家。大自然の中で絵を描いて暮らすその意思の強いポートレイトもかっこよく憧れる。

黒いつば広ハットに白いスカーフ、白いシャツに黒いドレスなどのモノトーンファッションも素敵だ。

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モチーフとして使われる動物の骨や、自然の土の色。潔い美意識のインテリアもインスピレーションがわく。

実際の家や周りの風景の写真と描かれた絵を対比させているものも見られて興味深い。

白洲正子ときもの展

本展では、正子が母から受け継いだ帯や能舞台に立った時の着物、白洲邸武相荘での暮らしぶりを感じさせる季節ごとの着物や和装小物、日常に用いた器や書斎で愛用した品々など約150点を展観。白洲正子が愛した“きもの”の魅力をご紹介いたします。

久米島紬や結城紬に、イカットやコプト文様の帯合わせ。着てこそわかる渋いきものたち。こういうところで見るきものは相変わらず小さくて、こんなに日本人は小柄だったのだなという印象。そして今もたくさんの人が憧れるライフスタイル、美意識に、すごいなぁと。木綿の白地に紺の縞のきものがすっきりとかっこよかった。今ならこんなシャツスタイルのような普段きものが着たいと思う。白洲正子さんの仕事中の文机を再現したものが興味深かった。白洲次郎さんが作ったという棚やランプなども見られました。

展覧会の外に出ると松屋ではいつもの着物や和小物類の販売エリアへ。日本のレースだと思う『こぎん刺し』の袋ものなどに心惹かれる。

鶴川にある武相荘へはいつか行ってみたいといいながら、まだ行けていない。

白洲正子ときもの
松屋銀座8階イベントスクエア
~1/16(月)まで
開場時間:10:00~20:00
最終日:~17:00まで
入場料:一般1000円