小江戸 川越七福神めぐり

圏央道の開通で、海老名から川越まで1時間ちょっとで行けるようになった。圏央道の厚木インターチェンジに入るとサービスエリアがある。このサービスエリアを逃すと、狭山サービスエリアまで何もない。そんなわけで、息子と妻の三人でドライブだ。カーナビも古いので、圏央道のナビがない。空を飛んでいるように無地のところを走っているのだ。免許証をとったばかりの息子の運転に身を任せ、一路狭山サービスエリアを目指した。

やたらとトンネルが多く、かなり狭さを感じる圏央道、八王子を超えるころから路面が変わる。凸凹とした路面と横風が強いのに、驚く息子。それでも、直線に近い高速道路を北上した。狭山で運転を変わり、関越道に入り、5分もすると川越だ。地方都市の代表格のロードサイドショップやレストランが並ぶ川越までの一般道。さあ、カーナビの出番だ。前回、小江戸川越を散策した時の地図をたよりに、毘沙門天の妙善寺を入力した。くねくねと曲がりながら到着。お寺さんには駐車場がある。これは便利だ。

御朱印を頂こうと、お寺の方に尋ねると1日から7日までで終了したという。完成品があるという。すでに七福神の御朱印が押された色紙を千円で買った。もうこのまま帰りたくなるものだが、私はやる気満々だ。それでもスタンプがあったので、色紙の入った紙袋に押した。正確には、息子が自ら担当してくれた。

二番目に選んだのが寿老人の天然寺。珍しい名前だ。カーナビの通り走っていくと、通り過ぎてしまった。1時に家を出て、2時間が過ぎた。焦りはないが、住宅地を山勘で走り、看板を見つけて駐車した。のどかな境内には、小さな寿老人が祭られていた。賽銭に小銭を投げ入れ、拝む。もちろん、息子の入社試験もお金も欲しいが、今年は無病息災を祈った。「息災」は病気や災害などの災いを仏の力で止めるという意味らしい。

三番目に選んだのが、大黒天の喜多院。有料駐車場のある大きなお寺の片隅にあった。駐車場のおばちゃんが、4時で閉鎖するよと大声でいう。通常500円のところを300円にしてくれた。ご利益なのかどうかわからないが嬉しい。というのも、すぐ近くに4番目の成田山があるからだ。間違って本尊に行ったが、それらしきスタンプがない。あきらめないで探した。裏にあった。今年のキャッチフレーズが決まった。「ネバーギブアップ」だ。

四番目は、そのまま歩いて、恵比須天の成田山。大きな境内を帰宅する小学生の集団が通り抜けていく。七福神は、片隅にひっそりと佇んでいるので、赤いのぼり旗がなければ、気づかない。そして、水琴窟(すいきんくつ)の看板で存在と重要性に気付いた。弾丸ツアーなので、そんな音を聞いている余裕はない。無視して次に行くことにした。

五番目は、福禄寿神の蓮馨寺。ナビ通り行っても、姿、形がない。迂回したら、小江戸通りに面したところに目立って大きい蓮馨寺があった。駐車場には侵入禁止の看板がある。しかたがないので、妻と息子だけを行かせた。私は、路上駐車して待つことになった。

六番目は、弁財天の妙昌寺。かなり狭いお寺さんの小さな境内の裏手にあった。生垣が美しいところに看板があり、それだけが救いだ。七福神が隅に追いやられている感が強い。メジャーになれない地下アイドルのような存在かもと思う。寒風の中、寒い寒いと言いながらも楽しそうにスタンプを押している息子を見ていると、来てよかったと思う。

最後の七番目は、布袋尊の見立寺、川越というのだから川沿いにある小さな寺だ。4時近くになり、夕日が空を黄金に染め始まていた。「五十音、愛で始まり 恩で終わる」と墨で書かれた言葉が貼ってあった。家族全員にやり切った感があった。お菓子横丁の近くでもあり、寄っていこうと言ったが菓子好きな息子に断わられた。トイレに妻が行きたいというので、川越祭り会館の駐車場に入れた。気のいい管理人のおじさんにトイレを使うだけだと伝えるとただで駐車さえてくれた。

ここで大事件が起こった。駐車場をでて帰路について交差点を曲がったところで、妻がリュックがないと言い出した。車の中を探してもない。いつも冷静沈着な彼女は、たまにとんでもないことをしでかす。昨年も旅行中に転んで手首の骨を折ってしまった。考えつくのは、トイレなので戻って探してみた。運よく誰にも発見されずに、リュックを取り戻すことが出来た。早くも、七福神が守ってくれた。

帰路について、狭山サービスエリアで休憩をとった。カップヌードル、オニオンスープ、クラムチャウダーのカップ物があったので購入した。電子レンジもお湯もあるので、テーブルで食べることにした。簡単な夕食でなく、本格的な夕食だ。小腹がすいたので、スナック的なものを食べた。

50キロ先の厚木パーキングエリアでも休憩をとった。「B‐1グランプリキッチン」ご当地モノが売りらしい。八戸せんべい汁が食べたかったが、さすがに言えない。プチ大福もち(3個入り百円)を買って完食したら息子に怒られた。弾丸ツアーだったが、無事に6時には帰宅できた。息子が大学受験の年には行かなかった七福神めぐり、それまで10年続けていた。それでも、志望校に合格した。神頼みでは、無理だったようだ。あくまでも、神様はサポーターであると自覚するのも大切なのかも。復活して家族の絆が深ったことが収穫だったようだ。

小江戸川越七福神霊場会
第一番 毘沙門天(妙善寺)
第二番 寿老人(天然寺)
第三番 大黒天(喜多院)
第四番 恵比須天(成田山)
第五番 福禄寿神(蓮馨寺)
第六番 布袋尊(見立寺)
第七番 弁財天(妙昌寺)
水琴窟(すいきんくつ)
日本庭園の装飾の一つで、手水鉢の近くの地中に作りだした空洞の中に水滴を落下させ、その際に発せられる音を反響させる仕掛けで、手水鉢の排水を処理する機能をもつ。



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